
そもそも、インド渡航前のわたしはツ反陰性でした。インドは多剤耐性結核流行地なので、法医学の剖検実習の時もクソ暑いのに頑張ってN95マスクを着用していたのに、日本に帰国して就職した際の入職時検診でTSPOT陽性と言われ、いつの間に罹患したんだ!?と激しく驚きました。総合病院だったので、三連痰(3日連続喀痰を提出して顕微鏡で結核菌がいないかどうかチェックする)を提出。それは陰性だったので出勤停止は解かれましたが、その際念のため。と撮ったCTで、左上葉の肺癌が疑われて系列最上位病院の呼吸器腫瘍内科に紹介されました。2023年4月のことです。
部長先生が、「呼吸器外科部長の意見も聞いたけど初期の腺癌だと思います。経皮的にも経気管支的にも一部を取ってくる、生検が難しい部位とサイズなので、最初から区域切除するのが一番良いと思いますね」とおっしゃり、すごくワクワクと嬉しそうにされていたので、こちらは内心、人の不幸が嬉しいんかい!!!とムッとしつつ、うーん、経過観察をお願いしたいです。と言いました。
そりゃーこれだけ歩けて喋れる、中年の社会保険の患者なら病院の儲け的にも病棟の手間としてもウハウハの理想的病人でしょうよ。と捻くれた考えをしたのと、インドで散々パンチャカルマ(浄化療法)をしたわたしが癌のはずがない。という気持ちが強かったためでした。3ヶ月後の2023年7月、そこからさらに半年後の2024年1月にも全くサイズは変わらず、先生がオミクロンの炎症瘢痕が腺癌と紛らわしいことがある。とおっしゃっていて、インドでインターン中にこっぴどくオミクロンに罹患したので、自分ではソレだ!!!と思っていました。転居に伴い、CTでのフォローアップは被曝を増やすだけだし。病院はどこもシェディングで臭いし。と自己判断で呼吸器科への通院を中止しました。
2024年、2025年と職場の検診で胸部異常陰影を指摘されました。そこが前の職場系列なところで、良く言えば営業熱心、悪く言えば儲け主義。なところだったので、またCTで余計な被曝させようとして!!!とぷりぷりしながら無視していました。自分の中ではオミクロンの炎症瘢痕だと思っていたので。
しかし、2025年春頃から時々左上葉がシクシクとごく僅かに痛むことがありました。世間でのシェディングは強まる一方ですし、空気が汚いせいかな、とは思っていました。そもそも早期癌は痛みってない筈なんじゃ?と思っていたので。大きく育って神経を巻き込まないと痛みは出ないんじゃ?と思っていたので、とりあえず癌じゃないだろう。とは思っていました。
そして今年、2026年2月4日の検診で、3度目の胸部異常陰影指摘がありました。「新病変出現につき精査して下さい」とあったので、自分としてはむしろインドから持ち込む形になった結核だったら困るな、というのが一番にありました。癌ならとりあえず、わたしだけに限局しますけど結核は周囲への迷惑になったり保健所が絡んだり面倒ですからね。
どうしようかなあ。と思って周易とタロットで占いました。
- 放置する
- 手術だけする
- 手術と抗がん剤治療をする
の三択で。そうしたらどちらも2)が一番良い結果だったんですよね。ヒマラヤ水晶のペンデュラムにも聞いてみました。ねえ、わたし癌なのかな?→NO じゃあ結核なのかな?→YES
でした。
それで渋々と予約を取って、渋々居住地の市立病院呼吸器内科に出頭しました。まさしく、気分は出頭、ドナドナですよ。臭い職員&患者が大勢いるとわかっている敵地(?)に行くわけですから。フローラルウォーターをシュッシュして、イベルメクチンを久しぶりに飲んで、おおきな木ホームクリニックから買った、携帯型グルタチオンを予防内服的に飲んでから出かけました。ここの呼吸器内科の副部長先生は結核の専門医の資格もお持ちだったので、癌と結核と両方見慣れている先生。ということで選びました。昔の国立病院、今は市立病院になったところで子供の頃は喘息で毎年のように入院していた病院でもあります。2026年2月26日のことです。
建物が古いせいか、着いた途端に臭さに閉口しました。受付をして、検診先からの紹介状を勝手に開封したのが問題だったようで(開封無効、と書かれていましたし)、なんだか余計に待たされました。良いじゃんね、改ざんしてない限り。受診者が医者なんだから、自分でも確かめたいに決まってんじゃん。何この無意味な秘密主義。と内心、検診先にプリプリしながら待ちました。紹介元の画像を取り込んだりするのでも時間がかかるみたいでした。呼ばれて、自分としては三連痰を申しつけられて解放されればベストかな、と思っていたのでじゃあCT撮りましょ。と言われてがっかりしました。CT後また呼ばれて、画像を見たらあちゃあ…。と思いました。3年前はクリオネのようなちんまりした病変だったのに、なんだか中枢に向かって伸びていっているように見えました。癌だとするとexpansiveな発育をしていないので、高分化型じゃなさそう。という感じでした。先生は、ほぼ腺癌です。手術になると思います。3年前の画像との比較が必要ですね。とおっしゃり、わたしがかくかくしかじか。と経緯を説明すると、「あぁー。腺癌が疑われたら本来は5年はフォローしないといけなかったんですよね。3年フォローして、全く育たなくて違うかな?と思っても4年目から育ったこともありますんでね。」
とのことでした。
「パッと見、リンパ節には行ってないと思いますけどね。そこでまあ、標準治療するにせよしないにせよ、この結果は無視しちゃダメですよ!!!」と言われて3年前にCTを撮った、当時の系列最上位病院に紹介返しされました。3年前の画像を見て「育ったな」とわかっている自分としては無駄足ですが、手順を踏まないと物事は進まないからね。というのは全てが牛歩で七面倒臭い手続きをしないと物事が進まない、インドでの学びでした。建物が古いせいか、市立病院は臭くて臭くて仕方なかったので、なるべく人の居ないところ、少ないところ、風通しの良いところ。を選んで座っていたのに、わたしの隣にくっさい車椅子のお婆さんを置いていかれたりしたので、しょっちゅう移動している怪しい人になっていました。受診後はグルタチオンのおかげで頭痛にはなりませんでしたが強い倦怠感と眠気に襲われました。
3月4日に系列最上位病院再診。部長先生は自分のところの儲けにならないためか、医者という専門職のくせに放置して育ててしまったせいか、3年前の、人の不幸を喜んでいたハイテンションとは打って変わって不機嫌でした。今○○市在住なんですね。じゃあがんセンターに紹介しますから紹介状作成までお待ちください。術式?区域切除か上葉切除になるんじゃないですかね。
という感じで、あっという間に再診は終わりました。ここも、職員も患者も臭かったので、なるべく人が来ないところで待っていました。
翌日、がんセンターの予約を取るべく電話をし始めました。10時前は混み合うから避けてね!とHPにあったので、10時を過ぎてから6回電話をしても不通だったので、うーん、これだけ電話が繋がらないんじゃ父が手術した大学病院にしたほうが良かったかな?次かけてもかからなかったら、紹介状の宛先はがんセンターだけど受診するのは大学病院にしよう、そうしよう。と思ってかけた12時近くの7回目の電話でやっと繋がりました。応対する相談員さんも声が枯れていました。オーバーワークですね。人員配置ミスだね。と思いつつ聞かれたことに答え、次の週の水曜日に予約が取れました。問診票をダウンロードしてみて、研究機関なのはわかっていましたが、疫学に役立てるためか7ページもあってドン引きしました。
3月11日9時半の外来の予約でがんセンター。なのにその日に限って、愛車のマウンテンバイクのタロンちゃんがまたチェーンが外れ(今年に入って4回目くらいでした…)ていて漕げなくなっていたので、急いで最寄りの総合病院まで競歩し、そこからタクシーを呼び出して、「事故らない程度でなる早でがんセンターへ」と頼んだのでかろうじて9時1分に着きました。本当は9時には着いていてくれ、と言われていましたが。そこでもまた画像や紹介状の取り込みをしていました。画像は返してくれ、にチェックをしました。さすががんセンターです。臭い!超絶臭い!!!他の抗がん剤とかのシェディングもありそうでしたが、より一層臭気濃度が濃かったので、また人が少ないところを見つけて避難していました。受付の近くにカウンターがあり、「ワクチンを接種しましょう」の幟とパンフレットが置いてあって、ケッ。と思いました。発がん遺伝子の断片入り、遺伝子改変毒液を「ワクチン」「医薬品」と言い張って患者に打たせてターボ癌にして自分のところに来させて、儲けと研究がウハウハで止まりませんなーーー。って感じでしょうか。よほどのサイコパスか、情報収集能力に難があるかのどちらかですね。でないとがんセンターの、このマッチポンプな殿様商売はやっていけないでしょう。と思いました。
がんセンターは国からも予算が付くせいか、患者の寄付があるせいか今まで行った中では一番リッチな病院でした。患者一人一人に小さな端末を渡して、それがIt’s a small worldのメロディーを奏で始めたら診察室の前に行け。というシステムだったので、一番奥の呼吸器外科は臭くて臭くて待合場所の椅子にはとても座ってはいられなかったので、離れた自販機のそばに勝手に椅子を持ち出して、そこで待っていました。ナカムラクリニックの、新型コロナウイルスワクチンの被害症例集。みたいな本を読みながらですね。
看護部からと思われるアンケートで困っていること、気がかりなことはありますか、とあったので「輸血は絶対に嫌、死んでもしない。手術以外の標準治療する気ない人間なんですけど、ここに通って良いものかと思います。」
と書きました。
10時に30代後半か、40代前半か。という担当医に呼ばれ、「癌ですね」と言われました。これで呼吸器専門医・四人目に癌判定頂きましたー。自分ではシクシクごく軽い痛みがあったし、ペンデュラムが「結核だよ!」に大きく振れたのでこの時点でもまだ癌のフリした結核だろうと思っていました。
呼外医:「大きさにして長径2.7cmくらいでステージIでしょうね。ただ、うちでは輸血を受けない方の治療は受けてないんですよ」
わたし:「え?じゃあどこなら受けて頂けるんでしょうか?」
呼外医:「さあ、知りませんね。じゃあ紹介元に返して…」
と他県の系列最上位病院に戻されそうになりました。
あのさー。外来忙しいのわかるけどさー。流したくなるの、とってもわかるけどさー。自分、○○市在住で○○市立病院の呼内の先生に、手術するならどこがいいですか?と聞いて全例がんセンターに振ってますねー。と言われたから仕方なく来たんだけど。何それ、他県に返すとか。無輸血手術受けないならHPにデカデカと書いとけ!無駄足じゃんか!!!そうと分かっていたらこんなくっさいところ、頼まれても来ないわ!!!と内心ムカつきつつ、
わたし:「えー。現住所○○市なんですけど。▲▲県の病院は行けませんよ。」
とムッとした空気。を醸し出しつつ言ったら、そこで初めてカルテの「職業:内科医」に目が行ったらしく、急に挙動不審になりました。同業者に横柄な態度取っちゃった。と思ったんでしょうね。
呼外医:「あ、S病院の循環器科はエホバの証人の手術実績あったと思うけど呼吸器外科はどうかな…。」
わたし:「じゃあ宛先無しの紹介状を下さい」
呼外医:「来週の9時に予約入れます。1週間あれば調べられるでしょ。水曜日までに宛先がわかったら事務にでも電話して伝えて下さい。そうしたら宛先入れた紹介状を来週お渡ししますんで。」
と言われて外来終了となりました。全く有難いと思ってない、心にもない「ありがとうございました」を言ったのは久しぶりです。
会計用のファイルを待ちながら、「エホバの証人 お勧め 手術 病院」「無輸血手術 受け入れ 病院」とか色々キーワードを変えつつ検索していたら、ものっすごく顔色が悪くて尚且つ臭くて目が虚な、あなたこそ、どこかに癌でも出来てるんちゃう?と思ってしまうような、疲れた中年ナースが現れました。多分外来婦長さんとかかな思われます。いわゆるアンガーマネジメントってやつですかね。医者が横柄な言い方をして患者を怒らせた場合、病院の評判を考えて私が尻拭いしてるんです。と顔に書いてある感じでした。
「え?無輸血手術に対応してないんですよね。そんでどこでやってるかも知らないんですよね。自分で調べろって言われたから今調べてますが?」
と言ったらお力になれず申し訳ありません。とペコペコしながら去っていきました。うーん、別にあなたをいじめたいわけじゃないんだけど。HPに書いとけやゴルァ!!!とは思ったけど。
と思いつつ疲れた中年看護師の背中を見送り、また検索しました。エホバの証人のHPに信者用お勧め病院リスト♡
とかあるかな、と期待して検索したのになかったのでガッカリしました。
職場の近くの地域病院が意外にも対応していましたがどうやら消化器外科だけのようでした。済世会は基本対応してない。とのことで、徳洲会は対応している。と法人ごとの差異が見られました。湘南厚木病院。というところは無輸血手術外来なる専門外来があったので、うっわー。最悪、厚木まで行くのかぁ。とゲンナリして帰りました。
翌日職場の事務長に現状報告をしましたら、がんセンターの対応に憤りつつ、ChatGPTで調べてくれました。職場に近い●●大学が、難しい症例にも対応している、とありました。あとはわたしの検索でも出てきた、徳洲会ですね。母が亡くなった、うちから近い徳洲会の病院はちょっとイマイチだったので、職場に近い方の徳洲会に聞いてみたら呼吸器外科の常勤が一人だったせいか、ややこしい症例は避けたかったらしく断られました。法人として受ける方針でも、現場がワンオペだったらそりゃー症例は選ぶわな。と納得し、がんセンターのスカした呼外医がポロっと漏らしたS病院に電話してみました。割と家から近くて、駅からも近くて、受診しやすいところです。
元気の良いハキハキと話す外来看護師さんが電話に出ました。かくかくしかじか。と説明しましたら、
「多分手術は受けてくれると思いますけど、術式とかは画像見ながら先生とお話しして頂かないとわからないので、一度受診してください。」と言われたので、まだ確定はしていませんが厚木まで行く可能性がちょっと減ったのでほっとしました。その看護師さんに、エホバの証人ではないのに無輸血手術を希望する理由は?と聞かれたので、正直に「mRNAワクチンを受けた献血者からの血液製剤を体に入れたくないんです」と言いましたら「ああー。」と低い実感のこもった声で納得していました。
予約はどうしましょう?と聞かれたので、
「来週水曜日受診しますけど、がんセンターが何時に終わるかによって午前か午後かどちらに受診できるかちょっと分かりません」と言いましたら、じゃあお待たせするとは思いますが逆に予約なしで来た方が良いかもしれませんね、と言われたので、がんセンターの散々な対応とは打って変わった親切で思いやりに満ちた応対だったので、自然と
「ご親切に、ありがとうございます」
とお礼を言ったら「お気をつけてお越しください、お大事に」と言われたので、電話応対の教育が行き届いている病院だなあ、と感心しました。
それからがんセンターの事務さんに、「S病院の呼吸器外科宛てで作ってちょ。」と電話しました。
毎週水曜日は、本来月火の通勤で浴びたシェディングの疲れから回復する休養日だったのに電車内より臭い病院に4週間連続で通ったので、疲れが溜まってきていました。
S病院のHPで医師の紹介。をみたら呼外のK部長は福々しい顔つきをされていました。背後霊様に、この先生に切ってもらえ、と後押しされてる感がありました。なんだか写真を見ただけで好感を抱く人と、嫌悪感を抱く人っていますよね。一度も会ったこともないのに。それってなんでなんでしょうね。人相のどの辺でそういうジャッジを下しているんでしょうか。
翌週のがんセンターは9時の予約で、9時40分に事務の人から薄い封筒1枚の紹介状を受け取りました。嫌味ったらしく、ちょうど読み終えたナカムラクリニックの「コロナワクチン、被害症例集」の本を、避難場所だった自販機の近くに忘れたフリをして置いてきました↓
https://www.yodobashi.com/product/100000009003458056
打ってしまっているであろう、お掃除の人をガビーン。とさせる効果しかないかもしれませんが、患者さんが手に取って目を覚ましてくれたら良いなと思いまして。
それから、よっしゃ!!!これならS病院の午前中の外来に間に合うな!!!
と思ってタクシーを飛ばして電車を乗り継ぎS病院へ。予約外だったので、午前最後と思われる11時半に呼ばれました。
くるくる巻き毛の朗らか系イケメンのH先生に初めまして。とご挨拶をして自分でまとめた現病歴を手渡しました。
「うーん、大変申し訳ないんですが、このクリニック、外部紹介の画像を取り込む機械が1台しかなくてですね、まだcanicula3さんの紹介元からのCT画像を取り込めていないんです。画像を見ないと術式のこととかははっきりとは言えませんが当科でもエホバの証人の方の手術実績はありますのでね、stage Iでしたら無輸血手術自体は可能ですよ」
と言われ、厚木行きが完全に消えたのでほっとしました。
「どうしましょうか。入院を前提に、今から午後までの時間に出来る範囲で術前検索を済ませてしまって、それらが終わってからお昼を食べていただいて、そうすると2時からうちの呼外のK部長の外来が始まるので、その頃には画像の取り込みが終わっていると思うんですよね。K部長から詳しい説明はさせて頂きます。14時から14時40分の枠に予約取りましたが、過ぎても大丈夫です。戻られたら受付に声をかけてください。」
という、がんセンターとは打って変わった(2度目)親切な対応に内心涙がちょちょぎれそうになりつつ、採血。レントゲン。心電図。肺機能検査。心エコー。を慌ただしく済ませてから、近くのレストランでカレーセットを頼みました。他は鶏肉のコースと、避けているペペロンチーノセットしかなかったので。

カレーは4年ぶりかも。インドで一生分、カレーを食べたのでもう日本でまで食べたくない!!!と思っていましたが、ここのカレーセットは(海老カレーでした)繊細な味わいと美しい盛り付けがうわぁ、日本だよ!!!となって感動しました。
2時前に外来へ。またまた外来の待合は臭いので、なるべく人のいない最後列で待ちました。
割とすぐ呼ばれてK部長先生外来です。わたしの持参画像がようやく電子カルテに取り込まれていました。
「癌でしょう。こうやって画像で専門医に癌だと疑われる画像の95%は癌なんですよ。」
と5人目の専門医にもそう言われましたが、わたしはまだペンデュラムの結果を信じていたので、クリシュナ先生も癌だと言われて岡山大学で手術したら結核で外科医に謝られたらしいし。癌じゃない場合が5%もあるんじゃその5%の方でしょ。腺癌ぶってる不良結核に違いない。と思っていたので、生意気にも、
「あの、もし術中迅速で癌でなかったら(インド由来の)多剤耐性結核だと心配なので、抗酸菌培養とか出して頂けますでしょうか?」
と頼みました。K部長は95%の精度を知らされても否認を続けるわたしに軽く驚かれてはいましたが気を悪くした風もなく、良いですよ、と鷹揚に仰って下さったのでほっとしました。もうすぐ胸腔鏡下の手術は1万件に達する。という超ベテランのK部長は、他の呼吸器科の医師らが指摘しなかった、楕円形ちっくな(でもD/W比はさほど高くない)縦隔リンパ節の腫脹を指摘されて、
「3年前と比べるとちょっと腫れてるかなと思いますね。ここまで行ってるとstage IIになってしまいます。なので念のため、PETCTと、大丈夫だと思いますけど造影のCTとMRIも受けて下さい。なんでがんセンターでPETまでやってきてくれなかったかな。」
と言われました。
「あそこはねー。国際標準の手術してないんですよ。実際は開胸に近いことをしていて、皮膚の傷が小さいから胸腔鏡の手術だ!って言い張ってるんですよ。」とナチュラルにがんセンター呼外をディスっておられました。
手術いつ頃にします?とK部長に聞かれて、月末と月初めが仕事少ないので助かります。
と言ったので、3月30日入院、31日手術、4月5日(日)退院予定。となりました。
「すみません、うちの病院はPETCTないんで某病院か某第二病院で受けて頂きたいのですが、どちらにされますか。手術までには結果は間に合うと思いますので。」
と言われたので、じゃあ某病院で。と自宅に近い方を希望すると、気の利くクラークさんがささっと某病院の候補日を電話で聞いてくれていたので、一番近い火曜日に有給を取ってPETCTをしに行くことになりました。
MRIがとても混んでいるとのことで入院日オンコールとなり、造影CTは水曜日になりました。
「胸腔鏡から開胸手術に(出血多量などで)なる確率は250分の1ですから。まあ、まず大丈夫でしょ。」と微笑まれました。
朗らかで、肺という臓器と自分の仕事を愛していて心から楽しんでいる感が伝わってきました。あとは実績に裏打ちされた自信もですね。わたしには全くないものです。
「3年前なら区域切除でも行けたでしょうけど、今の病変は区域と区域の境界近くにあるので、(区域切除だと断端陽性になるかもしれないから)上葉切除が良いでしょうね。リンパ節郭清範囲は変わりません。肺機能は105%もあるから上葉切除でも大丈夫。胸腔鏡は癒着の剥離が得意だから、肺炎の既往があっても大丈夫。」とも言われました。
漸く、まな板の上のトドになる覚悟を固めました。
その後外来師長さんらしき方から持参すべきもの、用意すべきものなど、入院生活の説明。がありました。
わたしがエホバの証人じゃないのに無輸血希望、止血のためのフィブリン糊の使用もヤダ。と一切の血液製剤の使用を拒否したので、病院の倫理委員会から家族の承諾を得ること。が手術する条件になったそうです。
本当なら手術後、病理診断結果が全部わかってから家族には言おうと思っていて(姉は3年前のクリオネの時点でもものすごく心配したので)、一人で入院して一人で退院する予定だったので、困った。となり、この時点で仕方なく姉にはざっと経緯を説明して、入院日当日の執刀医からのICへの出席を依頼しました。
そして全身麻酔で挿管する関係で、事前に歯科を受診して動揺歯がないか、誤嚥性肺炎予防のため歯石取りなどのクリーニングを受けてきて欲しい。と言われて正直、この説明してくれた外来看護師さんは弱い有機溶剤系の臭気で、長時間至近距離で話していると目が痛くなってきたので、これより距離が近いことから避け続けてきた歯科受診かぁ。とシェディングを思い、更にゲンナリしました。
帰ってから急いで土曜日の歯科の予約を取り、入浴して予防内服グルタチオンに加えて追いグルタチオンもしましたが、ひどい倦怠感の上、強制瞼シャッターによる墜落睡眠となりました。後日丸善に行って、肺癌取り扱い規約とか、がんセンターが書いた肺癌患者向けの本とか買いましたが、あまり大したことは書いてありませんでした。
よそのがんセンターとかのHPの解説を読むに、左上葉切除は、大体肺が75%になるので、術後3ヶ月くらいまでは傷跡が痛かったり呼吸機能の低下があるとのことでした。
土曜日に歯科に着いたらパントモの後、歯石取りに回されました。若くて可愛い、手技も上手い歯科衛生士のおねーちゃんでしたが残念ながらかなり臭い人でした。一度で全部歯石を取り、ステインもなくなり芸能人のような白い歯にはなりましたが、帰った途端に水下痢が3回出て強制瞼シャッターもきたので9時に墜落睡眠のように寝て、翌朝には口内炎のおまけ付きでした。時間がなかったので詰め物が取れたところの治療までは行きませんでしたが、次回は、前の歯科衛生士はチェンジで。と頼もうと思います(より悪化する可能性もありますが)。
シェディング被害の水下痢は、他の未接種者からの報告は聞いたことがありましたがわたし自身に起きたのは初めてでした。今度から歯科にはオムツ履いて行かないといけなくなるかもしれない(泣
その後有給を取ってPETCTのため某病院へ。新しく綺麗な建物です。放射線科のドクターの問診を受けてから別の階へ。PETCTはもう皆様ご存知かと思いますが、湘南鎌倉病院様のHPによると、
『PETとは、
(ポジトロン・エミッション・トモグラフィー、陽電子放射断層撮影)
の略称です。
ポジトロン(陽電子)という放射線を出す物質を含んだ薬を注射し、そこから出る放射線を検出することにより、薬の体内分布を画像化します。多くの場合、18F-FDG(以下、FDG)という薬を用い、がんを診断します。
FDGとは、正確には fluorodeoxyglucose (フルオロデオキシグルコース)といい、ブドウ糖(グルコース)によく似た薬剤です。
PET検査ではFDGの集まり具合でがんの存在、がんがあるのかないのかを調べます。
しかし、PET検査のみではFDGが集まった部分を判定することが難しく、別に撮影されたCTやMRIとの比較を必要としていました。
そこで開発されたのがPETとCTの一体型装置であるPET/CTです。
CT検査では身体の外からX線を当て、身体を通りぬけたX線を測定して、いろいろな臓器の形をうつしだします。
PET/CT装置はPETとCTをひとつにまとめた装置で、PETでがんの存在を判定し、CTでがんのある臓器を探し当てます。PET検査とCT検査を同時におこなうことになりますので、FDGが集まった部分とCTとの比較が簡単になり、がんの存在する部位を正確に診断することができます。』

とのことで。だから血糖値を上げてはいけないので、朝から絶食(水だけは飲んでも良い)で行かないといけなくて、低血糖で朦朧としていました。
バイタルと血糖値を測ってからFDGが注射されました。それからお水を飲んで、FDGが全身に分布するまでゆっくりとお休み下さい。と歯科医院のシートぽい、ゴージャスなリクライニングシートがあるブースに案内されました。BGMがちょっとうるさかったですね。事前にS病院の看護師さんから、元々脳はブドウ糖大喰らい器官なので、脳に集積するのは普通なのだけれども脳転移と紛らわしいので、なるべくこのリラックスタイムは考え事をしないように。頭を使わないように。読書とかスマホでネットサーフとかもってのほかです。といった注意を受けていたので、じゃあマントラチャンティングもダメかー。とひたすら瞑想のように頭を空っぽにしようとしては気がつくと何か考えている。という退屈な50分か1時間くらい。を過ごしました。
その後CTです。若くて綺麗なおねーちゃん技師でしたが、ベルトで固定される時、五十肩なもんで。ご配慮願います。と言うと面倒くさそうに細長い柱状のクッション?スポンジ?を持ってこられて雑に両腕の下に置かれました。そこから撮影が済むまで身動き取るな!という指令が五十肩の痛みで、入れられたクッションあまり役に立ってなくね?という感じで結構辛かったです。
撮影終了後、また瞑想ブースに戻され、お水を飲みつつ待っていてください。と言われました。
兵庫医科大学病院HPによると、こんなPET-CTでももちろん弱点(?)はあるとのことで以下のようにまとめられていました。
『PET検査はがんの診断に優れた検査ですが、同時に診断能力に限界があるのも事実であり、万能ではありません。現在行われているFDG-PET検査ではブドウ糖代謝の多寡をもって異常を検出しています。
したがって以下のようながんでは検出率が低くなる事が知られています。これらのがんでは、他の検査のほうが検出率が高い可能性があります。また炎症にも薬がはいるため、がんと炎症の区別ができない事があります。
1.小さながん
PET装置の原理上の理由から、およそ1cm以下のがんではブドウ糖代謝が正しく評価できず、検出できない事があります。
例)上皮内癌や小さな早期癌
2.ブドウ糖をあまり消費しないがん
ブドウ糖をあまり消費しないがんでは薬が集まらず、検出されないことがあります。
例)肝細胞癌、前立腺癌、肺腺癌の一部、胃癌など
3.正常に薬が集まる部分に隠れてしまうがん
FDGは脳や扁桃腺、心筋、腎臓、膀胱などに正常でも集まります。これらの部位のがんでは薬が正常に集まっている状態に隠されて見えない事があります。
例)脳腫瘍、腎臓癌、膀胱癌など
4.がん細胞の密度が低いがん
腫瘍のなかで、がん細胞の占める割合が低いと平均化されて見えにくくなります。
例)のう胞癌、膵臓癌の一部など 』
まあ、わたしの場合はK部長が指摘された、縦隔リンパ節に行っているかどうか(ステージが変わるから)、あとは他に遠隔転移がないかどうかのチェック目的だったものと思われます。その後また50分くらいしてCT撮像のため呼ばれました。被曝しまくりんぐだよ!!!
2回撮影する理由は、診断の精度を増すことと、悪性腫瘍は正常の脳組織同様のブドウ糖大好き、大喰らいな性質を持ち、時間が経っても尚貪欲に食べ続けるので2回目撮影時の集積の方が濃くなっている傾向にあり、この性質も良悪性の鑑別に使えるから。らしいです。
その指標と言いますか、単位が(Standardized Uptake Value maximum:標準化最大集積値)
です。
SUVmax値は、病巣における放射能濃度を注射されたFDGの総量と体重で補正した数値で表されます。具体的には、以下の計算式で求められます。
SUVmax = 病巣の放射能濃度(kBq/mL) × 体重(kg) / 投与放射能量(kBq)
この値が高いほど、その部位でのブドウ糖代謝が活発であることを示します。一般的に、悪性腫瘍では高い値を示すことが多く、良性病変では比較的低い値にとどまる傾向があります。2.5が良悪性のカットオフだそうですが、もちろん偽陽性、偽陰性はあり得ます。わたしは前日にこの論文を読んだので↓
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kekkaku/89/2/89_39/_pdf
なぁんだ。PETCTやるだけ無駄じゃん。結核でも癌らしくふるまったりSUVmax高いことがあるんじゃ。
とか思っていました。注射後、リクライニングシートで寝ていると、左上胸部の、いつもチクチク。とコソコソ痛かった辺りに何か入っていく感、ムズムズするような感覚がありました。あー。結核も炎症だからFDG取り込むもんねー。とか思っていました。
50分後くらい?の2回目撮影の際はチャラい感じでラテンなノリの、陽気なおにーちゃん技師でした。が、最初のぶっきらぼう系美人技師ちゃんよりベテランだったのか(?)、五十肩なんで、すみませんが固定の際に配慮を。とお願いしましたらうまく固定してくれて、腰痛持ちなので膝を曲げていましたら膝の下にも三角クッションを入れてくれたので、1回目の撮影時と比べると格段にじっとしているのが楽でした。息止めも、1回目の経験で「長いんだな」とわかっていればそれを想定した対応が取れたので、苦行のような1回目と比べると本当に楽でした。
なので、終わった時に「ポジショニングのおかげでとっても楽でした!ありがとう。」とお礼を言って出ました。ポジティブフィードバックはしないとね。急性期病院のスタッフなんて、モンペ相手で疲弊しちゃうからね!!!
医療費にしては高いお金を払ってから、火曜日有給を取ったので普段は閉まっていて行けない、根津の谷。という玄米菜食レストランに食事に行くことにしました。
地下鉄の階段を上がると、どっちだっけ、と姉に聞かれて絶句しました。あれだけ食べることが好きで、食べ物のエピソード記憶力はわたしより遥かに良い姉が、散々通ったレストランの方角を忘れるなんてあり得ません。少し前のメールに「この頃ボケてきちゃった」と書いてありましたが、実際に目の当たりにしてショックでした。遺伝子組み換え毒ガス発生人間もどき。となった父の介護をずっと押し付けてきたせいか。としょんぼりしました。まあ、義兄も公務員で打たされてるので、姉の場合はもしかすると家にもガスが充満していているかもしれないのですけどね。なのでせめてセルフケアをしてほしいと思って水素とかグルタチオンとか送っていたのですが。
この肺癌疑い、受診受診検査検査。の日々でシェディングから回復する暇がなくなったせいか、仕事でも集中力が落ちたり、ケアレスミスをしたり、1か月の間に財布を2度置き忘れたり。と注意障害、認知機能障害がわたし自身にも復活してきているのは感じてまして(ちなみに財布は2度とも優しい人が拾って届けてくれました。日本人の道徳心は本当にすごいわ。)、やっぱり有機溶剤中毒、恐るべし。だと思うのに誰も気にしていない。世も末だわー。と思います。
同時に、ちょっとシェディングの曝露量が増えるとこれじゃあ、やっぱりもう臨床なんて無理だよね。という虚無感にも襲われていました。その日も瞼シャッター強制ダウン。に耐えられず20時半という普段のわたしからするとあり得ない早寝でした。
次の日は造影CTです。初めてです。小児喘息の既往があるので、ヨード系造影剤でアレルギーを起こす可能性があるので、どうしましょう?ステロイドとか事前投与しますか?と聞かれましたが面倒だったのでパスしました。心肺停止してもS病院なら余裕で蘇生できるでしょ。と思ったのもあります。
更年期+シェディングによる代謝の悪化で体重がものすごく増えたせいか、痩せていて血管の発達が悪い患者。から太っていて血管の発達が悪いのにさらに皮下脂肪で埋もれて血管の確保が難しい患者。にいつの間にかジョブチェンジしてまして、放射線科の看護師さんにすごく苦労させてしまいました。でも全く痛くなく20Gサーフローを入れて下さったので、S病院はみなさん血管確保が上手いなあ。と感心しました。
わたしの遥か古の昔、卒後すぐは放射線科に進みました。1年目はCTも担当したので、この看護師さんのような、注射する側だったんですよ。
「造影剤が注入されると体があったかくなりますけどね、それは心配ないです。それ以外で息苦しいとか、どこかが痒いとか、何か変わったことがあったら手を動かすとか声を出すとかして教えてください。外から見ていますからね。」と説明しては造影剤をセットしていた側でした。でも自分自身は受けたことがなかったので、どんな具合にあったかくなるのかな!と初めての経験にワクワクしていました。
造影剤が注入されると、首元(まあ、左肘の正中静脈から鎖骨下静脈→上大静脈、と流れたんでしょうから当然ですね)と、意外にも会陰部がポカポカしました。検査後、放射線科のドクターに驚きを伝えると、「血流が多い部位なんですよね」とおっしゃってました。同業者ということで、ものすごく細やかに配慮して頂いた造影CTでした。(入院編に続く)
